おはようございます。
役員の井尻です。
CO₂ナルコーシスを知っていますか?
昏睡などを起こすかなり怖い現象なんですよ。
本日はこれをまとめていきます。
COPDなどの慢性Ⅱ型呼吸不全の患者で高濃度酸素を投与後や感染症合併した後など自発呼吸の減弱・意識障害がみられた時にCO₂ナルコーシスを疑います。
・原因
主に呼吸筋の低下・呼吸抑制によりCO₂が体内に蓄積すると起こります
①慢性Ⅱ型呼吸不全に感染症合併
②慢性Ⅱ型呼吸不全に呼吸抑制作用のある薬剤を投与
③慢性Ⅱ型呼吸不全に高濃度酸素を投与
・症状
①頭痛
②顔面紅潮・発汗
③血圧上昇
④四肢の羽ばたき振戦
※悪化すると傾眠・昏睡などの意識障害を生ずる
・発生機序
通常はCO₂が増加するかO₂が低下して呼吸が促進されるようになっている。(感度はCO₂が良好)COPD患者などはCO₂濃度が高い状態が長いため感度が低下している。
そのためにO₂低下による反応に依存している。
そこに高濃度酸素を投与して低酸素血症を急激に改善させると、O₂低下による反応が低下して換気は低下し、体内にCO₂が蓄積してしまう。
【まとめ】
急激な酸素投与は危険であると学べたのではないでしょうか?
酸素投与されている患者さんを担当する時には今回学んだ症状を覚えておき観察してみてください。
もしやと思ったらすぐの対応が必要ですのでNsやDrへの速やかな報告をお願いします。