おはようございます。
役員の井尻です。
2関節筋って正確に説明できますか?
説明できない方はぜひご覧ください。
2つの関節にまたがって位置するだけでなく、両関節に作用する。
例として大腿部にある大腿直筋とハムストリングス、上腕にある上腕二頭筋と上腕三頭筋の長頭などがある。前腕や下腿に位置して、指骨に付着する筋群は手関節あるいは足関節と指節間関節に働く多関節筋である。
筋活動レベルが一定であるとき、筋収縮によって筋長の短縮が起こると張力は減少する。
2関節筋は協働運動や反働運動を行う。股関節屈曲・膝関節伸展である大腿直筋とその拮抗筋であるハムストリングスでは協働運動は股関節・膝関節との同時伸展あるいは同時屈曲で起こる。
大腿直筋は膝伸展で短縮して張力を失うが股関節がハムストリングスの短縮で伸展されるため、大腿直筋の起始は伸長されて張力を得て、全体として釣り合いがとれる。
ハムストリングスにも同様の現象が起こる。
その逆の反働運動は一方の筋の両端の関節で短縮する場合である。
短縮する筋の張力は減少し、それに対応して拮抗筋は伸長されて張力が増す。
多くの多関節筋は関節から付着部までの距離が短く、複数関節の同時運動の制約になる。
膝関節伸展位で股関節屈曲を試みるとき、ハムストリングスは股関節屈曲と膝関節伸展とを同時に可能にするほど長くないため、運動が困難になる。これを2関節筋の制約作用という。
2関節筋が伸長されたときの働きには腱作用と靭帯作用とがある。
股関節伸展時に大腿直筋による腱作用は膝関節に起こり、下腿の伸展となる。
一方、股関節前面では筋腹が関節を保護するために働く。
これは靭帯作用である。
<まとめ>
一番分かりやすいのはSLRした時にハムストリングスが影響して股関節の屈曲がいかないことがイメージしやすいかと思います。
学生指導していると足関節の背屈を計測する際に腓腹筋の影響を考えずに膝関節伸展でしていることは良くみられますが…