おはようございます。JMR協会の堀です。
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肩関節シリーズ
【肩関節の治療をステップアップ】CCメカニズムについて
CCメカニズム
CCメカニズムとは関節構造を持っていないですが、
関節と同様の機能、役割をはたす機能的関節に分類され
鎖骨外側3分の1と烏口突起間とを連結する烏口鎖骨靭帯による安定化機構のことを言う。
(烏口鎖骨靭帯がもたらす鎖骨と肩甲骨間の安定化機構。)
機能的関節は
解剖学的関節ではなく機能上関節のような働きをする部位のことです。
以前に機能的関節について話もしましたが
上腕骨と烏口肩峰アーチとの間で構成される第2肩関節と、
肩甲骨と胸郭との間で構成される肩甲胸郭関節の2つをあげていました。
この中にCCメカニズムも分けると入るといっている人もいます。
烏口鎖骨靭帯は
烏口突起基部から鎖骨に付着する円錐靭帯(内側)と、
烏口突起上面から鎖骨に付着する菱形靭帯(外側)の2つの靭帯で構成されています。
この靭帯が存在することで肩甲骨は吊り下げられ、
反面鎖骨外側端の上昇を防ぐことに機能している。
鎖骨と肩甲骨の間には棘鎖角というのがあり
、肩関節下垂位で約60°あると言われています。
棘鎖角というのは
肩甲棘と鎖骨の長軸を上からみた角度を言います。
(目と手の協調性をあげるために存在している)
この棘鎖角が増大する肩甲骨の動きが肩甲骨の外転、
上方回旋、後傾でありこの動きを円錐靭帯が制動する。
棘鎖角が減少する肩甲骨の動きは肩甲骨の内転、
下方回旋、前傾であり、この動きは菱形靭帯が制動する。
そのため烏口鎖骨靭帯が肩甲骨の運動を適切に調整することで
一定の位置関係を保ち力の相互伝達に役立っていると考えられています。
CCメカニズムが存在することで
胸鎖関節や肩鎖関節が安定し結果として
肩関節が複合関節として適切に可動することが可能となります。
烏口鎖骨靭帯には
機械受容器が豊富にあり肩甲上神経を介して伝達することで
肩関節の固有感覚に関与すると言われています。
なので烏口鎖骨靭帯の機能不全は
肩関節の疼痛の原因としても考えられます。
その点からもCCメカニズムは
肩関節複合体の安定性や協調運動を遂行する上で重要になります。
肩甲骨が回旋すると同時に烏口鎖骨靭帯が牽引されるので鎖骨が回旋します。
なので上肢の挙上などで鎖骨が後方回旋するためには
この靭帯の正常な機能が発揮されていなければいけないです。
この靭帯が拘縮していると適切に運動ができないので臨床上でも問題になってきます。
棘上筋
起始 | 肩甲骨棘上窩 |
停止 | 上腕骨大結節(上面)、関節包 |
作用 | 肩関節外転、上腕骨頭を関節窩に引きつける |
特徴 | 回旋筋腱板の中でも最重要と言われる筋。 通常は三角筋と同時に働く。 棘上筋の筋力低下が著名になると三角筋の骨頭を情報にずらす力により、 外転時、骨頭は上方へずらす力により外転時、 骨頭は上方へずれるか、衝突を起こす。腱板は三角筋に抗してこの現象を防止する役目を果たす |
触診 | 頭部を触診したい側の棘上筋の方へ伸展させ僧帽筋を弛緩させておく。 僧帽筋をできるだけしかんさせた状態で外転させた方が棘上筋を触りやすくなる。 棘上筋を触った状態で肩関節内外旋を行うと 内旋により前部繊維が外旋により後部繊維が強く収縮するのが触知できる |
棘下筋
起始 | 肩甲骨棘下窩 |
停止 | 上腕骨大結節(中面)、関節包 |
作用 | 外旋、水平外転 |
特徴 | 棘下筋は上腕骨を下制、外旋させる |
触診 | 上から膨隆、平坦、膨隆と触り分けることができる。 肩関節下垂位での外旋で上部繊維が働く。 肩関節90°外転位での外旋で下部繊維が働く。 肩関節伸展運動でも棘下筋の収縮を確認できる。 |
肩甲下筋
起始 | 肩甲下窩 |
停止 | 上腕骨小結節 |
作用 | 内旋 |
特徴 | 肩関節前方の安定性に関与している。また骨頭を関節窩に引きつけている。6〜7つの筋内腱がありこれらを中心に羽状筋の形態をとる。肩関節の運動軸を上下にまたぐため上方繊維群(横に走行)と下方繊維群(斜めに走行)に分類する。下垂位で外旋すると上部繊維が伸張され、挙上位で外旋すると下部繊維が伸張される。 |
触診 | 小結節を触診したまま肩を最大外旋したとき、小結節の内方に肩甲下筋腱を触診可能。 ちょっとわかりにくいが、やや弾力のある繊維。 背臥位で触診する時は肩関節外転、外旋90°位にして大胸筋を押しのけながら上内側へ指を進める。この肢位では肩甲骨が外転位にあるので、肩甲骨の内側面を触ることができる。内旋運動をすると収縮しているのがわかる。外転位から徐々に下垂位に戻すと下方繊維群の収縮が減弱していく。 平べったい筋肉。 大胸筋と広背筋の間から下部繊維を触診。 ※肩甲骨内側についているので一部しか触れない。 |
大円筋
起始 | 小円筋の下方で肩甲骨下角の後面 |
停止 | 上腕骨小結節稜 |
作用 | 伸展、内旋(肩90°屈曲位) 内転、内旋(肩90°外転位) |
筋の触診 | 小円筋との走行の違いを意識する。広背筋とは同じ小結節稜に付着するが広背筋の付着部よりもやや後方に位置する。 肩関節90°屈曲位で内旋に抵抗を与えると、大円筋の収縮が確認できる。このとき小円筋と棘下筋は弛緩する。外旋に抵抗を与えると小円筋と棘下筋の収縮が確認できる。この時大円筋は弛緩する。こうするとそれぞれの筋の鑑別が容易になる。脇の上へ走行しているのが小円筋、脇の下へ走行しているのが大円筋。さらに大円筋の前には広背筋が走行しているのがわかる。 丸い筋肉。外側縁の前からさわれば大円筋。 肩甲骨下角から腋窩にかけて指を当て左右に指を動かすと丸くころっとした感じを触診することができる。 |
小円筋
起始 | 肩甲骨後面の外側縁近位(大円筋の起始の上方) |
停止 | 上腕骨大結節(下面) |
作用 | 外旋 |
特徴 | 関節包を緊張させ骨頭を安定させる。また外旋時の後方関節包のインピンジメント防止 |
触診 | 小円筋は大円筋との鑑別が難しい。肩甲骨下角より肩甲骨外側縁に沿って上向きになぞると山が2つ存在するのがわかる。一つ目の山が大円筋、二つ目の山が小円筋である。 小円筋の筋腹は肩甲骨の外側縁から上腕骨大結節まで触れることができる。多くの場合0.5横指の幅の円錐上の筋腹を触知できる。大円筋と走行の違いを意識すると鑑別しやすい。脇の上へ走行しているのが小円筋、脇の下へ入り込むように走行しているのが大円筋。 肩関節90°屈曲位で内外旋を反復すると収縮を確認しやすい。 外側縁の後ろからさわれば小円筋。 小円筋は直接関節包と連結している。 |
各肢位における回旋時に伸張される軟部組織
肢位 | 筋 関節包 靭帯 |
1st 外旋 | 棘上筋前部組織 肩甲下筋上部繊維 前上方関節包 烏口上腕靭帯 上関節上腕靭帯 |
1st 内旋 | 棘上筋後部繊維 棘下筋上部繊維(横走繊維) 後上方関節包 |
2nd外旋 | 肩甲下筋下部繊維 前下方関節包 中関節上腕靭帯 前下関節上腕靭帯 |
2nd内旋 | 棘下筋下部繊維(斜走繊維) 後下方関節包 |
3rd外旋 | 大円筋 前下方関節包 |
3rd内旋 | 小円筋 後下方関節包 後下関節上腕靭帯 |
参考可動域
下垂位(1st) | 外転位(2nd) | 屈曲位(3rd) | |
外旋 | 60° | 90° | 90° |
内旋 | 80° | 70° | 20° |
外転45°での内旋では後方関節包が全体として緊張する。
この組織は結滞動作や肩関節伸展位からの内旋により緊張する
外転45°での内旋では後方関節包が全体として緊張する。
この組織は結帯動作や肩関節伸展位からの内旋により緊張する
結帯動作は肩関節伸展、過内旋の動きを伴う複合動作。
どのポジションでどの方向に肩を動かした際にどの関節包、
靭帯が延長するのかを知っておくことで制限因子を特定でき治療に活かしやすい。
挙上位での外旋制限がある場合は結髪動作ができなくなっている患者が多い。
<外旋が必要な理由>
結髪動作は肩関節屈曲、外転、外旋の動きを伴う複合動作。
外旋角度は挙上角度を拡大していくのに重要な角度である。
上腕骨は屈曲運動するにつれて外旋角度を一律に増加させていく必要がある。
外転運動は挙上初期より外旋運動が必要。
内旋位での挙上行うことで大結節が前方を通るのでインピンジメントも起こりやすくなる。
動的安定化機構のところで話をした上腕二頭筋長頭腱の役割から考えても外旋が必要だということが考えられます。
再度役割をおさらいすると
肩関節内旋位をとると関節上結節と結節間溝の位置関係は
近づきその中を通る上腕二頭筋長頭腱にたるみが生じます。
外旋位をとると関節上結節と結節間溝との距離が広がり上腕二頭筋長頭腱は緊張します。
その結果上腕骨頭の上部を通る長頭腱から上腕骨頭を下方に押し下げる力が働き
上腕骨頭の上方不安定性を改善させる作用が生まれます。
結果肩外旋位では内旋位と比較し肩関節挙上、
外転運動を効率良く行うことが可能になると考えられます。
どのポジションでどの方向に肩を動かした際にどの関節包、
靭帯が延長するのかを知っておくことで制限因子を特定でき治療に活かしやすい。
フォースカップル機構
2つ以上の筋が協同して一つの運動を遂行する機能
肩関節のフォースカップル
肩関節には深部にあるインナーマッスルである腱板筋と
表層のアウターマッスルである三角筋や僧帽筋などが共同し、
円滑な肩の運動を実現しているシステムが存在します。
その筋の相互作用のことをフォースカップルといい、
肩関節にはこのフォースカップルがいくつか存在していると言われています。
そのうちの一つである三角筋と上方腱板とで行われるフォースカップルについて説明します。
肩を外転挙上する場合
インナーマッスル:棘上筋、棘下筋
アウターマッスル:三角筋(起始:前部繊維:鎖骨外側3分の1前縁、中部繊維:肩峰の外側縁、後部繊維:肩甲棘下縁。停止:三角筋粗面)
これらは個々の筋が単体で筋活動を生じても肩関節の外転挙上は生まれません。
その理由は筋の収縮ベクトルの向きにあリます。
三角筋のみの場合:収縮ベクトルは上腕骨を上方に引き上げる方向に作用し、外転挙上に必要な側方への収縮ベクトルが非常に短く、非効率であるのがわかります。
上方腱板のみが活動した場合:収縮ベクトルは上腕骨頭を関節窩に押し付ける報告に作用しますが挙上に必要な上方への収縮ベクトルは弱く外転方向への力は発生しません。(停止部位が骨頭中心に極めて近いため実際の外転モーメントはそれほど大きくない)
この三角筋と上方腱板がともに働くと上腕骨に回転モーメントが発生し外転挙上動作が可能となります。この三角筋と上方腱板との外転挙上における共同作用を肩のフォースカップルと言います。もうひとつのフォースカップルは肩甲骨の動きに影響します。
肩甲骨のフォースカップル
肩甲骨に存在するフォースカップルには
僧帽筋と前鋸筋との相互関係が重要です。
僧帽筋は肩甲骨を上方回旋させる筋であり、
また肩甲骨の内転筋でもあります。
一方前鋸筋は肩甲骨の上方回旋筋であることで
共通しますがこの筋は肩甲骨の外転筋です。
なので僧帽筋と前鋸筋とが共同収縮を行うと、
僧帽筋の内転作用と前鋸筋の外転作用が相殺され
効率的な肩甲骨の上方回旋が可能となります。
肩甲骨の固定制を調べる検査
Elbow testと呼ばれる検査方法
これは肩90°屈曲、肘屈曲位で検者が前方から肘関節に鉛直方向に力を加えます。
すると前鋸筋の弱化が見られる場合には肩甲骨内側縁が浮き上がり、
翼状肩甲状態となります。
このような所見の場合には肩甲骨のフォースカップルが機能せず
上肢の挙上動作が困難となります。
45°Abducation test
被験者は肘を伸展させた状態で肩を肩甲骨面上挙上45°で保持
検者はその状態で手関節あたりに手を添え下方に圧を加え、肩関節外転筋力を評価
続いて肩甲骨が下方回旋しないように肩甲骨の上角あたりを上方から下方に向かい押さえます。
その状態で再度肩関節外転筋力を評価
⦁ 肩甲骨非固定<肩甲骨固定→肩甲骨周囲の筋力低下
⦁ 肩甲骨固定<肩甲骨非固定→腱板筋群の筋力低下
⦁ 肩甲骨固定=肩甲骨非固定→バランスの取れた状態
変法
肩甲骨内側縁固定で筋出力改善→前鋸筋筋力低下
肩甲骨下角の固定で筋出力改善→僧帽筋下部筋力低下
この二つの評価により土台である肩甲胸郭関節と
肩甲上腕関節のどちらの安定性が低下しているかを確認
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