おはようございます。JMR協会の堀です。
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シリーズ：歩行シリーズ
歩行の初期接地はこの3つだけ観察すれば大丈夫です！！
前回、初期接地とは？っていうところと床反力の位置と床反力が下肢、体幹の各関節に与える影響って言うのを説明してきました。今回の動画はぜひ前回の動画をご覧になってから見ていただくとわかりやすいかと思います。
初期接地を分析するポイント３選
①初期接地時に踵が前足部に先行して床に接地しているかを確認
通常初期接地から荷重応答期にかけて足関節を底屈方向に動かす床反力に対抗するために前脛骨筋が活動します。
そして前脛骨筋は足関節底屈を制御すると同時に 下腿骨を前方に回転させることで下肢を前進させます。しかし初期接地の段階で足底全体が床に接地すると足関節底屈を制御する必要がなくなるため、前脛骨筋の活動が低下します。
その結果、初期接地から荷重応答期にかけて下腿骨を前方に回転する力が失われ下肢がスムーズに前進しなくなります。
また、初期接地から荷重応答期にかけて下腿骨が前方に回転しないと床反力は膝関節の前方を通過し続けるため膝関節を伸展方向に動かします。ですから初期接地に足関節が底屈位で接地する患者さんは、初期接地から荷重応答期にかけて膝関節を伸展させる力が増強するため、反張膝となる方が多いのです。このように初期接地に足底全体が床に接地すると、下肢の前進が阻害され、反張膝が出現しますので 初期接地を分析するときは初期接地に踵が前足部に先行して床に接地しているかを確認しましょう。
②初期接地に膝関節が伸展しているかを確認
ただ厳密には初期接地時には膝関節は約5°屈曲しています。ですが初期接地時に膝関節が伸展0ではなくほぼ伸展位になっていることを確認すると覚えておくといいと思います。
通常初期接地の段階で膝関節が伸展すれば床反力は膝関節を伸展方向に動かすため膝関節を安定させる力となります。しかし初期接地の段階で膝関節が過度に屈曲すれば、床に接地する足部が後方に移動します。
そして初期接地に 床に接地する足部が後方に移動すると初期接地に発生する床反力も膝関節後方通過します。その結果、初期接地から荷重応答期にかけて膝関節を屈曲方向に動かす力が増強し、膝折れが起こる可能性があります。ですから、初期接地を分析するときは膝関節が伸展しているかを確認しましょう。
③初期接地に体幹が伸展しているかを確認
通常初期接地に体幹が伸展していれば体の重心を中心とした反時計回りの回転モーメントが発生します。そしてこの反時計回りの回転モーメントは体幹を伸展させ、かつ前方への推進力を生み出します。ただし初期接地に体幹が前傾すれば体の中心を中心とした時計回りの回転モーメントが発生します。そしてこの時計回りの回転モーメントは体幹を前傾させ、前方への推進力を低下させます。このように体幹が伸展すれば前方への推進力が増加し、体幹が前傾すれば、前方への推進力が低下します。ですから、初期接地を分析するときは、初期接地に体幹が伸展しているかを確認しましょう。
おわりに
ということで、今回は矢状面における初期接地の特徴及び初期接地を分析するポイントを解説してきました。
次回の動画は荷重応答期について説明しますのでまたそちらもご覧ください
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