おはようございます。
役員の井尻です。
本日から呼吸の身体評価についてまとめていきます。
まず、視診から学んでいきましょう。
★視診
胸部およびその周辺領域を全体的にみて、瘢痕や浮き出た静脈、呼吸パターン、胸壁形態、脊椎異常、などを調べる。前胸部では胸骨角と剣状突起の位置を背部ではC7棘突起と肩甲骨下角の位置を確認することで胸部形態把握の目安となる。
・皮膚の状態
皮膚の光沢や性状(乾燥・浸潤性)で全身状態や栄養状態などが読み取れる。
瘢痕・皮疹・皮下出血・チアノーゼの有無、表在性静脈怒張、乳房の位置や左右差なども観察する。
・胸郭や胸郭以外
胸郭の形状をみる。変形(漏斗胸、鳩胸、ビール樽状胸、脊椎変形)や前胸部拍動、心尖拍動など。胸郭以外ではチアノーゼやばち指、頸動脈怒張、頸動脈拍動をみる。
慢性閉塞性肺疾患ではビール樽状胸やばち指が特徴的で肺結核後後遺症術後などでは胸郭や脊椎の変形が著明となる。
・呼吸補助筋
吸気筋として胸鎖乳突筋・斜角筋群・僧帽筋など、呼気では腹筋群などがある。
その使用の有無は視診と触診するとよい。
【まとめ】
視診といえば胸郭ばかりに意識がいきがちですがそれ以外の場所からも多くの情報を得ることができます。
上記を参考にして全身を視診することで呼吸の評価に繋がれば幸いです。
次回は呼吸パターンについてまとめますね。