おはようございます。
役員の井尻です。
エクステンションラグ(extension lag)臨床でよく聞くと思います。
では説明できますか?
4月からセラピストになる方は特に読んでほしい内容です。
意義
「他動運動では完全伸展可能であるが、自動運動では(15~20°程度の)最終伸展が出来ない状態」を指し、大腿四頭筋の筋力低下によって起こる伸展不全を指します。
評価法
端坐位での膝伸展他動運動と自動運動の膝関節伸展可動域の差を観察することが多く、「自身の下腿程度の重さに抗して完全伸展出来ないほど筋力低下した状態」ということになります。
よく内側広筋の筋力低下との影響を聞くが最近の研究で違うことが明らかとなりました。
内側広筋を使わなくても膝関節の完全伸展位ができるという報告が発表されています。
原因としては5つあります
①筋力低下:可動域の最終なので筋力がより必要である
②ハムストリングスの収縮:骨盤固定のために働いているため
③ハムストリングスの短縮:10°ではラグがない場合
④痛み:防御性収縮など
⑤腫脹:膝伸展にて関節内圧が高まり抑制がかかる
【まとめ】
エクステンションラグは内側広筋が原因ではないことがまず一番です。
あとは5つの原因がありますのでそれらを評価・考察していけば治療に繋がると思います。
新人セラピストもこれを覚えておけば臨床でも慌てずに済みますよ。