おはようございます。
役員の井尻です。
2日前の続きです。
②主動作筋の筋委縮と③主動作筋以外の原因について説明しますね。
②主動作筋の筋委縮
筋委縮により筋力低下は起こる。
最大筋力は筋断面積と相関しており、廃用により筋委縮の防止は非常に重要である。
筋委縮のみが原因で筋力低下が起こる場合は固有筋力低下は起こらない。
③主動作筋以外の原因
拮抗筋の過剰収縮、固定筋の共同運動障害や筋力低下があげられる。
1、拮抗筋の収縮
最大筋発揮時にその動作の拮抗筋が収縮すると収縮力の程度に応じて筋力は低下する。
単独の筋だけを最大収縮することは不可能で最大に近くなるほど他の筋に筋力が発揮され、結果として主動作筋の筋活動が増加するが筋力発揮の効率が低下する。
特に高齢者などに多いです。
拮抗筋の過剰収縮に対するトレーニングは主動作を意識し拮抗筋の過剰収縮を抜く反復練習が必要である。
2、固定筋の共同運動障害や筋力低下
最大筋力発揮時にはその筋の起始部が固定されないと十分な力を発揮できない。
例えば、肩関節外転動作時には三角筋が主動作筋であるが、肩甲骨を固定する筋が同時に働かないと外転筋力は発揮できない。
肩甲骨が固定されていないと三角筋の収縮により肩甲骨は下方回旋しまうためである。
徒手などで起始を固定して筋力が増加するなら、固定筋の筋力低下や共同運動障害が示唆される。このような場合では固定筋の筋力増強を必要になる。
<まとめ>
固定筋といえば体幹筋がメインとなるのではないでしょうか?
臨床でも下肢の力はあるが体幹の筋力がないためにSLRが上がらないというのを体験します。その場合も体幹筋をアシストしながらSLRを評価すればよいのではないかと思います。