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  • 2018年2月24日

筋力低下の3大原因とは?①

筋力低下の3大原因とは?①

筋力低下の3大原因とは?① 640 427 日本徒手医学リハビリテーション協会-姫路発、疼痛治療を学びたい理学療法士必見

おはようございます。
役員の井尻です。

今回は筋力低下の3大要因です。
筋力低下は主動作筋の①神経性要因と②筋委縮により起こる。
さらに主動作筋以外の問題として、③拮抗筋の過剰収縮や固定筋の筋力低下がある。
神経や筋の病変や外傷によっても、もちろん筋力低下は起こるが今回は除外する。

①主動作筋の神経性要因
大脳の興奮水準の低下、痛み、関節の腫脹に分けられる。
1、大脳の興奮水準の低下
ベッド上の安静などの廃用症候群や加齢などにより大脳の興奮水準は低下し、筋力低下が起こる。活動に参加する運動単位数や発火頻度の減少、運動単位の同期化の不足が主な原因であり、固有筋力が低下する。

2、痛み
術後の痛みや変形性関節症などによる痛みにより最大筋力は低下する。筋力を発揮すると大きな関節圧迫力が加わり、関節に障害がある場合には痛みが生じ、筋力発揮を抑制する。
痛みが原因の場合は痛みにアプローチする。次に、痛みがでない範囲の等尺性収縮トレーニングや低負荷での等張性筋力トレーニングを行う。

3、関節の腫脹
関節の腫脹によって筋力は低下する。膝に関節水腫が生じると大腿四頭筋の筋活動に対して神経学的抑制回路が形成され筋力低下や筋委縮が引き起こされる。
関節液が多いほどこの抑制は大きくなる。関節包のメカノレセプター、特に関節包伸張に伴う関節包のメカノレセプターがこの抑制に関与していると考えられる。
腫脹がある場合に最大筋力を発揮しようとすると、さらに関節内圧が高まり抑制が大きくなるため、関節の腫脹が軽減してから筋力トレーニングを開始した方がよい。

<まとめ>
関節の腫脹に対してはDJYOCなどの動きを用いて関節包内の循環を良くすることは重要かと思います。また、メカノレセプターを刺激することで感覚・運動を連動性を高めることもできると思います。