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  • 2017年11月2日

骨の基本構造②

骨の基本構造②

骨の基本構造② 640 480 日本徒手医学リハビリテーション協会-姫路発、疼痛治療を学びたい理学療法士必見

役員の井尻です
今回は骨の基本構造の続きを書いていきますね。
今回から読む方は2日前を読んでからお願いします。
前回は①緻密骨と②海綿骨を書いたので③の骨膜からいきます。

③骨膜
骨の表面を覆う骨膜(外骨膜)は外層が線維層で構成され、内層の胚芽層には造骨能があります。
骨膜は血管や神経に富んだ結合組織であり、成長期には骨の横径の成長に関わります。
骨の内面を覆う内膜(内骨膜)は骨梁やハバース管の表面にあり、血管が豊富で造血能があります。骨膜と骨質とはシャーピー線維で結ばれています。

④骨髄
骨の髄腔や海綿質の骨小柱の間を満たしている細網細胞である。生後4~5歳までは全骨髄が造血機能がある赤色髄で、成長とともに脂肪髄である黄色髄に置き換わっていきます。
成人では体幹骨および四肢骨の近位端だけに造血機能が残ります。

⑤軟骨
骨とともに骨格を形成し、器官の保護の機能も有する弾力性に富む組織です。
(1)硝子軟骨:関節軟骨・肋軟骨・鼻軟骨・甲状軟骨など
(2)弾力軟骨:耳介軟骨・喉頭蓋軟骨など
(3)線維軟骨:椎間軟骨・恥骨軟骨など
神経や血管はなく、関節軟骨は滑液から、その他の軟骨は血管から養分が無定形基質に拡散されることで物質交換が行われています。

◇まとめ
ここを勉強すれば骨膜がない軟骨が治りにくいということがなぜか説明できますね。
また、骨膜が豊富な部分が骨折の時に痛みが強いのも納得です。
例えば、大腿骨近端の骨折でも骨膜の多い転子部骨折の方が頸部骨折より痛みが強いと一般的に言われています。
どちらも痛いでしょうけども…