おはようございます。
役員の井尻です。
呼吸の機能評価シリーズが引き続いています。
本日は触診と聴診です。
★触診
視診にて胸部に異常がみられる場合、その性状をまず観察する。
①頚動脈の拍動の有無、左右差も確認
②心尖拍動:左第5肋間鎖骨中央線上にて拍動を触診する
③胸郭運動:肺の各部位に手をあてて、呼気と吸気にて動きを調べる
※第2肋骨~第4肋骨:上葉
第4肋骨~第6肋骨:中葉
第6肋骨~第8肋骨:下葉
④圧痛点、筋緊張の有無:疼痛の性質や誘因(筋性・関節由来など)
★聴診
主に聴診器を用いて評価する。適切な聴診により多くの情報を入手することができ、呼吸リハビリテーションのみならず理学療法士すべてにおいて必須の評価技術である。
呼吸音は呼吸音と複雑音に分類され、複雑音は一般的には健常者ではきかれない異常音である。
呼吸音は肺胞音、気管支音、気管音に分類され、複雑音は肺内から生じる異常肺音(ラ音)と肺外から生じる異常肺音(胸膜摩擦音など)からなる。
※肺音
1呼吸音:肺胞呼吸音・気管支呼吸音・気管支肺胞呼吸音
2複雑音:①断続性ラ音(捻髪音・水泡音)②連続性ラ音(笛音・いびき音)
※方法
①被験者に口を開けて深呼吸してもらう
②聴診は肺尖から始め、上胸部・中胸部・下胸部の順に行う。
③左右を比較し、ラ音の有無、またラ音の種類を聞き取る。
【まとめ】
聴診は慣れないと難しいかもね…
しかし、無気肺や呼吸音が左右で違うなどは比較的簡単に聞き取れるのではないでしょうか?
まず、いろんな患者さんの呼吸音を聞かせていただくことが大切かもしれませんね。