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  • 2018年7月28日

呼吸不全の2つパターンとは?

呼吸不全の2つパターンとは?

呼吸不全の2つパターンとは? 640 427 日本徒手医学リハビリテーション協会-姫路発、疼痛治療を学びたい理学療法士必見

おはようございます。
役員の井尻です。
呼吸不全
呼吸不全を説明できますか?
今回は呼吸不全とは何かについて書いていきますね。

概念
「動脈血ガスPaO₂、PaCO₂が異常であるため生体が正常な機能を営めない状態」

診断
①室内気吸入時PaO₂<60mmHgとなる呼吸障害、またはそれに相当する呼吸障害を呈する異常状態を呼吸不全と診断する。
②呼吸不全をPaCO₂が正常なもの(Ⅰ型)とPaCO₂が45mmHgを超えて異常な高値を呈するもの(Ⅱ型)と分類する。

分類・原因疾患
[急性]
1狭義
①急性呼吸促迫症候群
②呼吸中枢の急性障害や呼吸筋麻痺:ポリオ・ギランバレー
③自然気胸
④急性肺血栓塞栓症
⑤その他:肺炎をはじめ多くの重症呼吸器疾患
2慢性呼吸不全の急性増悪
慢性呼吸不全やそれに準じる状態から気道感染などをきっかけとして急性に呼吸不全が悪化する状態(COPDが一番多い)

[慢性]
呼吸不全状態が少なくとも1ヶ月間は持続した場合に慢性呼吸不全とする。
Ⅱ型呼吸不全の血液ガスの異常に伴う血液pHの異常に対して、腎臓によるHCO₃の再吸収増加などによる代償作用は1週間以内に完成するとされているので動脈血ガス分析ではHCO₃の上昇を伴う呼吸性アシドーシスを示す。
①COPD
②結核後遺症(胸膜癒着・胸郭成形術後・人工気胸後など)
③その他:突発性間質性肺炎などのほか、あらゆる呼吸器疾患の進行期でありうる。

【まとめ】
簡単にいうと酸素の量で呼吸不全と断定して、Ⅰ型かⅡ型かを二酸化炭素の量で決めるということです。
まず、そこを覚えてください。