おはようございます。
JMR協会の堀です。
2025年に向けて
2018年度診療報酬・介護報酬改定では、
2025年問題の対応を目的として
リハビリテーション機能の
洗練化が推進される。
団塊の世代が
後期高齢者になる2025年に向けて、
国全体で地域包括ケアシステムが
推進されています。
厚生労働省は
地域包括ケアシステムが
必要な理由として主に
2つの項目を挙げています。
- 一つ目は「ケアサイクルの質の担保」
- 二つ目は「看取り場所の確保」
である。
これらの二つの項目に、
リハビリテーションは密接に関わっている。
ケアサイクルの質の担保
ケアサイクルとは、
一人の人間が病気になると
急性期ケア・回復期ケア・
長期ケア・末期ケアという
ステージを通過し、
亡くなるまでにこのサイクルを
数回から5回程度
繰り返すというものだそうです。
日本では、
医療や介護の発達や高齢者の増加により
ケアサイクルと言う循環型ケアが確立しました。
様々なステージを通過することは、
言い換えると
様々な医療機関、施設を利用し、
様々な医療や介護従事者から
サービスを受けることを意味します。
そのため、
次の3点の問題が考えられます。
3つの問題点
- 前方・後方連携において、利用者の医療や介護の情報伝達において不備が生じる
- 前方・後方連携において、治療やケアの方針が異なる
- 1)と2)が生じることにより、利用者やその家族が医療機関や介護事業に対して不信を抱く
これらの問題に対処することが
地域包括ケアシステムでは重要となってきます。
2016年度診療報酬で新設された
退院支援加算や2018年度診療報酬改定で
新設予定である回復期リハビリテーション病棟と
通所リハビリテーション・
訪問リハビリテーションの連携強化は、
前方・後方連携の質を高めるものです。
また、
今後は通所リハビリテーション・
訪問リハビリテーションと
通所介護の連携も重要となってきます。
通所リハビリテーションや
訪問リハビリテーションは、
2025年に向けて、
利用期間の短縮や
利用終了(所謂、卒業)が
促進されていきます。
そのため、卒業先である通所介護との
連携は標準的な取り組みとして求められていく。
リハビリテーション分野において
最も難しいのは、2)の問題と思われます。
リハビリテーションの業界には
多種多様な手技や
治療方法が存在しています。
厚生労働省が近年促進している
「バランスの良い心身機能・
活動・参加への取り組み」に関しては、
「心身機能重視派」と、
「活動・参加重視派」がいます。
それならまだ良いですが、
「心身機能・活動・参加のことを
特に考えていない派」さえ存在しています。
また、様々なリハビリテーションの考え方が
存在しており、日本ではリハビリテーションの
標準化が図られていない。
というか、今後も難しいと考えます。
セラピストのスキルが一定なのか?
それを考えると愚問である。
膝のモビをしていた。
上肢のファシリテーションを実施。
など、
言葉の共有は可能ですが、
それをどのようにしていたとか、
そのスキル自体が
個々のセラピストによって異なるため、
難しいと言えます。
リハビリテーションの考え方について、
診療報酬・介護報酬改定で
具体的に論じられることはないが、
連携先とのリハビリテーションの
手技や治療方法に関する調整は
今後必須だろうと言えます。
しかし、
永遠の課題と言える笑
診療報酬・介護報酬改定における
前方・後方連携の強化の項目は、
カンファレンスの実績、
共同的な計画書の作成、
責任者の任命などが
求められることが一般的です。
しかし、
これらの内容は
事務的な調整事項であり、
誤解を恐れずに言えば、
「形だけを整えておけば加算が算定できる」とも言える。
基本それです!!
仕事の効率性と収益性を現場は考えているからです。
もちろん、そこに患者さんがいます。
その患者さんに対しては、
「それなり」の対応であり、
決して悪い対応でなければよい。
そんな風潮ではないでしょうか!!
前方・後方連携の本質的な意味を
理解しなければ質の高い連携は不可能です。
リハビリテーション部門の連携においては、
形だけの連携ではなく、
リハビリテーションの質に拘った連携が
一番望まれるのでしょう!!
看取り場所の確保
今後日本は毎年、
多くの方が亡くなっていく
多死社会の時代を迎えることになるでしょう。
人が亡くなる場所は、
病院、施設、在宅、その他(路上等)など・・
ありますが、
2040年代には、
毎年40万人以上の人が
その他(路上等)の場所で
亡くなると推計されています。
これは、病院や施設数には
限界があることや
在宅看取りが進んでいないことが
原因となっているみたいです。
よって、
今後は在宅看取りの取り組みが
早急に必要となっていると言えます。
看取りと言う過程は、
人によってその期間が大きく異なります。
亡くなる数日間の取り組みが
看取りケアと考えられがちだが、
良い看取りの実現には、
長期間にわたる
生前のケアが重要となる。
- 褥瘡を作らない
- 拘縮を作らない
- 経口摂取を継続する
- 起立性低血圧にならない
- 清潔を保持する
- 痛みを和らげる
- 安楽な呼吸を確保する
などの関わりが、
良い看取りを
実現することに繋がります。
これまで、
看取りは医師や看護師の領域と
考えられていたが、
先述したような取り組みには
リハビリテーションが有効と
近年、言われてきています。
そのため、
今後は看取りや中重度者向けの
リハビリテーションのニーズが
高まっていくのではないかと考えています。
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お待ちしてま~~す笑