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腰痛治療のガイドライン

腰痛の運動療法

・急性腰痛(4週未満)には効果がない。(Grade B)
・亜急性腰痛(4週~3カ月)に対する効果は限定的である。(Grade C)
・慢性腰痛(3カ月以上)に対する有効性には高いエビデンスがある。(Grade A)
・運動の種類によって効果の差は認められない。(Grade B)
・至適な運動量、頻度、期間については不明である。(Grade I)

腰痛の予防

・運動療法は腰痛の発症予防に有効である。(Grade B)
・コルセットの腰痛予防効果に関しては、一致した見解がない。(Grade I)
・認知行動療法は、腰痛が慢性化し身体障害の発生や病欠が長期間に及ぶのを予防するために有効である。(Grade B)
・職業性腰痛では、腰痛発症後も活動性の維持や仕事内容の変更などでなるべく早く復職することにより、腰痛の遷延や身体障害の発生が予防され、病休の長期化を防ぐ。(Grade A)
・職業性腰痛では、心的要因が大きいハイリスク群に対する腰痛発症後早期の対処が、腰痛の慢性化や身体障害の発生を防ぐ。(Grade B)

 

腰痛の薬物療法

・腰痛に対して薬物療法は有用である。(Grade A)
・第一選択薬は急性・慢性腰痛ともに以下の薬剤を推奨する。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)(Grade A)
アセトアミノフェン(Grade A)
・第二選択薬は急性腰痛に対して以下の薬剤を推奨する。
筋弛緩薬(Grade I)
・第二選択薬は慢性腰痛に対して以下の薬剤を推奨する。
抗不安薬(Grade A)
抗うつ薬(Grade B)
筋弛緩薬(Grade I)
オピオイド(Grade A)