おはようございます。JMR協会の堀です。
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シリーズ：肩関節シリーズ
【ワンステップ】腱板断裂の知識を深めたいセラピストへ
前回は腱板断裂の病態について説明させていただきました。
それを知りたい方は前回の動画から復習していただければ幸いです！！
今回はなぜ起きるのかについて説明していきたいと思います。
1.腱板断裂はなぜ起きるのか？
実際に棘上筋、棘下筋腱板が直接の外力が影響して断裂するのではなく、腱板に突き上げ、ねじれ、伸長ストレスと呼ばれる３つの負担が加わって断裂するとされています。
突き上げは上腕骨頭が上方に偏位することで腱部が肩峰下と接触し損傷を受けるもの
ねじれとは上腕骨頭が外旋、内旋などの回旋運動を生じた際に肩峰下で腱部が挟み込まれるもの、伸長ストレスとは上腕骨の内、外転時に短縮、伸長刺激を繰り返して行うことで腱部が損傷を受ける状態のことを言います。
腱板断裂は加齢により腱板停止部に変性が生じることに加え、繰り返しこの３つのストレスが腱板に加えられ続けた結果、脆弱した腱板が損傷を起こすことになります。
2.腱板断裂の分類
腱板断裂は基本的に不全（部分）断裂と全層断裂とに分類されます。
不全断裂は臨床的に３つに分類される
①関節包面断：発症頻度が最も高く、変性断裂の多くはこのタイプとされています。無症候性の腱板断裂例に多くみられます。
②滑液包面断裂：このタイプは上腕骨頭の突き上げによって発症し、その多くは肩峰下滑液包の器質的な病態を合併しています。肩峰の変形性変化や烏口肩峰靭帯の骨化などがあると発症率は更に高くなります。
③腱内断裂：発症頻度は少ない。変性した腱板は弾力性が低下しており、そこに軸回旋が加わると腱板の表層と深層間が裂けることで発症します。
3.全層断裂は断裂の大きさによって分類されます。
初期には関節包面断裂であっても、進行すると全層断裂に至ることがあります。全層断裂により停止腱を失った腱板は、筋肉の張力により遠位断裂が徐々に近位へ引き込まれ、付着部と断端との間にギャップが生じます。また、筋実質部に脂肪変性が進行すると腱板縫合術を施行しても肩関節機能を回復することは困難となります。
小断裂：10mm以下
中断裂：10〜30mm
大断裂：30〜50mm
広範囲断裂：50mm以上
次回は腱板断裂の評価などをお伝えしたいと思いますので興味がある方はチャンネル登録をよろしくお願いいたします(^^)/
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