• 理学療法士・作業療法士必見のリハビリ講座・徒手療法セミナー講座

肩関節周囲炎のガイドライン

運動療法は有効か

①一般運動療法。
⇒GradeB
・10 人の凍結肩患者に対して 3 か月間の理学療法を施行した結果,全ての患者で肩甲上腕リズム,自動関節可動域,動作時痛,夜間痛の大きな改善が認められた。
・疼痛と活動能力の改善に関しては,麻酔下受動術とホームエクササイズではその効果に差は認められなかった。しかし,可動域に関しては麻酔下受動術の方が僅かに良好であった。
・凍結肩患者に対して,スリング,抗炎症剤,ホットパックによる疼痛コントロール後,1 日 2~3 回の振り子運動と低負荷でのセルフストレッチを行った結果,平均 14 か月で可動域が改善し,痛みを伴わずに日常生活が可能となった。

②徒手療法。
⇒GradeB
・最終域でのモビライゼーションは癒着性関節包炎患者の関節の硬さと拘縮の悪化を防止できる。
・週 2~3 回,1 か月の自動運動の群,モビライゼーションの群ともに可動域は改善し,モビライゼーションは特に外転角度を改善させた。疼痛の改善には差がなかった。
・最終可動域で各方向へのモビライゼーション(Maitland グレード III~IV)を 30 分,週 2 回,3 か月間行ったところ,自動可動域は改善し治療後 9 か月でも効果は持続する。

物理療法は有効か?

①温熱療法
⇒GradeB
・温熱療法を加えてストレッチを行う方が,ストレッチを単独で行うより効果的である。また,深部温熱(短波ジアテルミー)の方が表層温熱(ホットパック)より効果的である。

②光線療法~レーザー療法
⇒GradeB
・レーザー治療は疼痛軽減に効果があったが,関節可動域(range of motion: ROM)の改善は認められなかった。
③超音波療法
⇒GradeC
・肩峰下滑液包炎患者に対して,ROM 運動に超音波照射を組み合わせた群と模擬照射を組み合わせた群で痛み,ROM,機能を比較したところ,超音波はほとんど有益ではないことを示した。
・超音波療法は運動療法と併用しても追加効果はない。

*参考文献:理学療法診療ガイドライン第1版(2011)より